リクルート事件・江副浩正の真実 (中公新書ラクレ)posted with amazlet at 11.07.12
リクルート事件で執行猶予付き有罪判決となった江副さんの手記「リクルート事件・江副浩正の真実」を読んでみました。
被告人の手記としてはとても細かく書かれているのだが、被告人が書いたものなので、やはり「私は無実だ」という立場から書かれている。
それはいいんだけど、書かれていることがほんとなのかうそなのか検証しようがないので、小説みたいな読み方しかできない。そして、小説として読んだ場合、あまり面白くない。
被告人しか知りえないことも多く書いてあるのだろうが、こういうルポは、ルポライターが書いたほうが、誰がほんとのことを言ってるのか?という読み方ができるので、読みがいがある。
あと、「○○さんにもらった赤坂のマンション」とか「所有するスキー場」とかいうセレブ節が多く、住んでる世界が違いすぎて、全体的に「金持ちも大変なんだな・・・」としか思えなかった。。。
読みどころとしては、代用監獄と化している拘置所内の行状や、最近では歯止めなき権力として悪名高い検察官の精緻な描写は興味深い。
☆☆★★★