「超高層マンション、暮らしてみれば…」

高層マンションにまつわるエピソードを童話作家が面白おかしく書いたエッセイ「超高層マンション、暮らしてみれば…」を読んだ。
可もなく不可もなく。
童話作家だけあってそんじょそこらの不動産評論家と違って文章はうまいし、「夏の暑さのエピソード」など面白いエピソードもあったが、全体的にいまいち内容に深みがなく、よくある話・よくあるエッセイにとどまってしまっていて、文章自体もこれと言って特徴がなく、あまり面白くない。
また、高層マンションをテーマにしてるのに、そのマンション名を明かしてないため、マンションの最重要パラメータである立地の詳細がぼかした書き方になってしまってるのもイマイチだった。完全に秘密にするならまだしも、調べたらすぐわかる書き方をするくらいならもっと立地に即したエピソードが読みたかった。
あと、これは本が古いので仕方ないのだが、本書の中では繰り返し「超高層マンション」という表現が使われるが、28階建てのマンションはいまどき普通なので、言い方だけの問題だけど、ちょっと気になった。
総じて、10年以上前の本というのをさっ引いても、2,000円のハードカバー書籍としてはちょっと内容がないようという感じ。エッセイ価格はこんなもんなのかもしれんが、、、。
☆☆☆★★