三谷幸喜の新作芝居「紫式部ダイアリー」を見に行ってきた。
可もなく不可もなくという感じだった。
長澤まさみと斉藤由貴が主演で、現代女性化した紫式部と清少納言による作家の苦悩をテーマにした2人芝居。
なんだけど、みどころは、長澤まさみの肩だしドレスで、彼女のきれいな背中と自由奔放な演技が最大のみどころだった。
つまり、脚本がイマイチだったということだ。
保守的でエッセイ中心の重鎮作家である清少納言と、現代的な小説家である紫式部というキャラ分けは良かったんですが、ストーリーの芯がないので、ちょっと楽しい会話劇で終わってしまっている。
作家をテーマにした作品というと、三谷幸喜の名作「笑の大学」と比較してしまうのだが、「笑の大学」の重層的なストーリー、凄い演技、笑える脚本に比べると、「紫式部ダイアリー」は比較にならない作品だった。
「笑の大学」の時は、同時期に作った「巌流島」も「アパッチ砦」もどれも面白くて、三谷幸喜の凄さに圧倒されたのだが(脚本は遅れたが)。
もしかしたら、同時期に上演される「吉良ですが、なにか?」の方が面白かったのかなぁ、、、と思ってしまった。
- 作者:三谷幸喜
- 発売日: 2012/04/01
- メディア: DVD-ROM