「家康、江戸を建てる」

家康、江戸を建てる

家康、江戸を建てる

徳川家康の江戸開発プロジェクトについて書かれた連作集を読んだ。

すごく面白かった。

江戸の街作りプロジェクトXという感じで、どのようにして水浸しだった江戸を開拓して、江戸城を築城したのかが書かれていて面白かった。

徳川家康、秀忠、豊臣も出てくるが、基本的には小役人や職人の話だ。

利根川の流れを変えて土地を作り、小判を作って経済インフラを整える、井の頭公園から飲み水を引く、江戸城の石垣、天守閣を作って、徳川幕府を権威付けるという話。

東京ってせいぜい400年の歴史しかない町なので、今の東京につながる話が面白い。小判作ってた工場がいまの日銀本店とか、面白い。

ただ、私は徳川家康の江戸構築に興味があるからこの小説を楽しめたが、純粋な面白さで言うとそれほど面白くはないかもしれない。

なので☆4.5というところだろうか。