「罪の轍」

罪の轍

罪の轍

小説「罪の轍」を読んだ。面白かった。戦後の警察の描写や、60年代の東京や離島の描写、魅力的で不可解な登場人物達が良かった。

ストーリーは地味で、時系列に並べると大した話じゃないのを、うまい構成で、読ませる小説だった。

久しぶりに面白いミステリ小説、警察小説を読んだ気がする。横山秀夫とはちょっと違う感じの警察小説。

警視庁と新宿署と検察官の三つ巴会議とか、なかなか警察小説でも出てこない。

あと人権派弁護士がちょっとかっこよかった。

最後はちょっと映画っぽいというか創作っぽさが全面に出てた派手な展開だった気がするが、エンディング感があって、それまでの地味な展開を払拭するという意味では良かったかも知れない。