「絶対ブレない「軸」のつくり方」

絶対ブレない「軸」のつくり方
南 壮一郎
ダイヤモンド社
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「絶対ブレない「軸」のつくり方」という本を読んだ。
前半は著者が、米大学→外資系投資銀行→楽天球団に入るまでのストーリーで、キャリアを掴み取る著者の粘り強さが面白い。こんなキャリアもあるのかと感心する。
後半になると、一転、「絶対内定」みたいな説教臭い話が続く。同じ話を何回も繰り返すので読み飛ばしたくなる。っていうか読み飛ばした。やればできる!とか、なりたいものを1000個紙に書いて読み上げろとか、それ系の話が延々続く。判らなくもないが、正直読んでて飽きた。
エピローグになると、いきなり楽天を辞める話になる。楽天球団での経験が全然書かれてない。肩透かしを食らう感じ。面白そうなエピソードがありそうなのに、NDAで書けないのかね。。。もったいない。
この本は、「軸の作り方」というよりかは、「俺はこうやって成功した。だから俺と同じ風にやればお前らもできる!」みたいなストーリーになっていて、具体的なエピソードと抽象化しきれてないオレオレ論がごちゃまぜになっていて、読みづらい。
もっときちんと練ればもっと深い本になった気がするが、これは著者がどうというよりかは、編集者の詰めが甘い気がする。出版を急いだか、編集者の校正の力量不足なのかなぁと思った。
あと、冒頭で、「特別な人間でなくても成功する」みたいな話から始まり、「オレがそうだったから」というオレオレ論に展開するけど、著者のような英語バリバリで外資系の投資銀行を経て楽天球団に入るようなマッチョな人が、そんなこと言ってもあまり説得力がない。
☆☆☆★★