「マネジメントI 務め、責任、実践」

ドラッカーの大著「マネジメント」の新訳版第1巻を読んでみました。

大迫力でした。これが第4巻まで続くのかと思うと、気が重いやら、楽しみやら。。。内容は、マネジメント業務というのものを体系的に科学するお話で、経営視点と管理職視点の両方から論じてます。以下、気になった言葉とかを抜き出してみました。

  • 「自社の事業とは何か」を問う
  • 利益は目的ではなく、事業存続のために必要なピースのひとつ。
  • 戦略的プランニングとはリスクを取り除いたり最小化する試みではない。リスクを伴う判断を下し、その判断を実行するのに必要な努力を組織的に行い、判断の結果を秩序だったフィードバックをもとに期待に照らしながら測定するという、たゆみないプロセスのこと。
  • すべてを具体的な業務に落とし込む
  • 明治時代の日本は「富国強兵」というシンプルな目標を掲げ、全国民がそれに邁進し、たった30年で近代国家に変貌した。富国強兵に必要な具体的施策は、経済成長、近代的な陸海空軍の創設、識字率の向上、統一的な地方行政の確立、専門知識のある有能な法曹による司法制度の整備という五つの目標が掲げられ、明治の人々はこれら優先事項の実現に力を注いだ。

予算制度、独占事業の典型例として公的機関を例に出しているけど、ある程度の大きさの企業であれば、ここに出ている「例外的な成功例」は参考にできるとおもた。

また最後の部分(といってもこの本自体パート1なので序の口だけど)の「市場アプローチと社会主義的競争」の部分なんかは、いまいまの金融危機問題で語られる金融機関規制論の問題と全然変わらない。何十年前から問題の本質は同じなのだ。

2巻に続く。
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