「プロフェッショナリズムの覚醒」

現シグマクシスCEOの著者が、IBM BCSのトップだった2003年に書いた組織経営論。日経ビジネスの連載をきっかけに読んでみました。

面白かった。三時間ぐらいで読めて、コンサルティング会社という特性を考慮しつつも、プロ組織を成長させるための組織論・経営論が口語体で書かれていて読みやすい本でした。

プロフェッショナルな組織に必要なのは、モチベーションを鼓舞する人事制度(学習、評価、報酬)と、それを支えるITによるナレッジマネジメントを核としたコラボレーションインフラだそう。日本の伝統型産業でこれを全部取り入れるのはたぶん無理な気がしますが、考え方や方法論自体は非常に参考になると思いました。

人事制度については、知識集約型産業にはどこの会社でもあてはまる話だと思います。情報システムについては、このナレッジコラボレーション話は今時そんなに珍しくないのですが、これを90年代前半から考えて実行してきたというのが驚きです。90年代前半ってまだインターネットなかった時代だよ、って。

また最後に書いてあった転職を含めたお仕事指南で「自分がやるべきことを見つけて実行する努力を常に心がける」というのは、fmfmでした。
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