ライフネットのdiwase氏が勧めていたので読んでみました。
面白かった。ネットベンチャーの経営バイブル。たぶん楽天みたいなスーツ充なネットベンチャーってあんまりないと思いますが、ネットベンチャーが会社を大きくするポイントが判りやすく書いてあった面白かったです。
楽天ってほかのネット企業と違って、(TBSの案件以外は)割とビジネスモデルが見えやすいと思っているのですが、その「楽天の作り方」が書かれた良著だと思いました。
「ネットでもウニは売れる」というアイディアドリブンから楽天フレームワークとも言うべき仕組み作りとどぶ板営業、そこに通底する経営哲学を垣間見ることができた気がしました。
あと、システム屋さん的になるほどと思ったのは以下の一節。自社開発とアウトソースは情報系と勘定系とで分けるのが理にかなっているという話。
システムは、基本的に全部自社開発になります。それをアウトソースしない理由は、サービス開始のスピードが遅くなってしまうからです。システムには勘定系と情報系とがありますが、勘定系のシステムは、基本的に仕様をきっちり決めて、そこから何ヶ月かかけて作りましょうと目標がある。しかし、情報系のシステムというのは、作っていく中で気づいたり、顧客に使ってもらったあとに意見を聞いて直していくところが、非常に多いシステムなんですね。
お客様にいちばん近いところに最終の開発者がいるほうが、コミュニケーション・ロスがなくなるんです。そのほうが素早く改善できる。作り出すことよりも、作ったものをどう改善していくかということに重点を置く。それが我々のこだわりです。
なお、情報系というのは例えば楽天のe-コマースシステムで、勘定系というのはSAPとか社内の給与計算とか言った基幹業務用パッケージのことです。念のため。
こう考えると、情報系のシステムはプログラミング・ファーストとかアジャイルっぽい開発の仕方に向いてて、逆に勘定系はパッケージカスタマイズになると。そうすると、私たちSI系になじみの深い受託開発方式って出番なさげだよね。。。遠い目。
あと、以下の最後の一節もおもろいと思った。
楽天市場の出展者の中には、礼文島のウニ屋が1ヶ月間で1,500万円売り上げるなど、「楽天ドリーム」が現実化しつつある。
楽天ドリームw。初めて聞いた。
なお、本とは関係ないけど、いちユーザとしては売り切れ商品は検索結果から外してほしいなぁ>楽天さん。全部売り切れじゃんってこと多いので。。。^^;
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