「磯野家のマイホーム戦略」

磯野家のマイホーム戦略
榊淳司
WAVE出版
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「磯野家のマイホーム戦略」を読んだ。住宅ジャーナリストが書いた日本の不動産の将来予測本。
面白かった。
日本一有名な家族であるサザエさん一家を例に将来の不動産市況を説明した本で、波平夫妻がこれからどんな家に住むべきか、サザエ夫妻の10年後、カツオワカメの20年後、タラちゃんの30年後みたいな形で、その時の不動産状況を説明してて、判りやすく読めた。
一言で言うと「人口減少社会が到来するから、これから不動産価格は下がる」という話。
つまり、団塊ジュニアの不動産購入期が過ぎた今、これから不動産価格は凄い勢いで下がっていくので、今買うなんて損という話。
では不動産はいつ買った方がいいのか?消費税は?インフレは?金利は?みたいな話をサザエさん一家を例に判りやすく説明しててサクサク読めました。
私自身、今後不動産価格が上がる要素がないので、マンションとか家をいま買う気にならないので、なんとなくそんなもんかなという感じで読めました。
また、著者の主張するように、不動産業界は基本的に業界の生み出す金を原動力としているので、どうしても不動産が売れなくなるとかそういうことは言えず、常に「今が買い時」みたいなことしか言えないのは興ざめです。
特に、今は、消費税&低金利&住宅ローン減税拡充&アベノミクスインフレとこれでもかという感じで来てるのですが、ここまでやられると、これが終わったときに不動産は大暴落するんじゃないかと怖い感じがします。
あとは、いま買うなら都心はいいけど郊外は買ってはいけないとか、中古がいいよとかそういう細かい話がまとめて読めて面白かったです。
本書の難点というか、この本とは直接関係ないのですが、著者の榊さんはやたらブログで中国の悪口を言うので、ちょっと品がないなぁといつも思ってしまうところが玉に瑕です。
あとは著者の情報商材のページが典型的な「ダメな情報商材宣伝デザイン」(あの縦長で胡散臭いやつ)なところ、でしょうか。まともなwebデザイナーに発注すればいいのにと余計なお世話ながら思ってしまいます。
でもこの本は面白かったです。
☆☆☆☆☆