「傷はぜったい消毒するな」

新しい創傷治療「湿潤療法」について書かれた本を読んだ。
面白かった。
皮膚の傷は消毒して乾かして治療するのではなく、湿潤状態で直すのが理にかなっているという話で、理論的・経験的に説明されていていたと思います。
著者本業の医療行為に関する本であって、炭水化物の本に比べると非常によくまとまっている本だと思いました。
ただ、最後の方は炭水化物の本ばりに「仮説」と称した妄想が炸裂してた。
学会や大学病院の専門医は、現在の治療法の権威・専門家であって、それを作った大先生を否定するようなことは絶対に許されない話や、創傷治療の薬は数十年新規開発がない話、創傷治療が医者の科目から抜け落ちている話も面白かった。
ただ、やはり消毒や乾燥は創傷治療には害があるがそれが常識としてまかり通っているという話がこの本のメインテーマでいちばん面白い話だった。