「借金を返すと儲かるのか?」

借金を返すと儲かるのか?
岩谷 誠治
日本経済新聞出版社
売り上げランキング: 8423

会計の本、「借金を返すと儲かるのか?」を読んだ。

面白かった。内容が非常に判りやすい。どれくらい判りやすいかというと、ダンコガーイの書評の方がよほど小難しいと思えるほど。

決算書の読み方ハウツー本や簿記の本をいくら読んでも、投資や経理をやらないただのサラリーマンには、あまり役に立たない。それに対して、この本は、そのフツーのサラリーマンの日常にとって重要な「それって儲かるの?」というテーマを追求していて、日常との地続き感がある会計本だった。

会計的にどう影響するか?という視点をベースに、仕訳の細かい話でもなく、決算書の大仰な話でもなく、自分の仕事と会計がどうリンクしているのか、すなわち、どういうアクションや考え方が”儲け”につながるのか、という視点が徹底していて、関係ない細かい話はバッサリ切っているところも潔かった。

儲かるか否かというのは、最終的には、会計的に判断されるわけだから、設備投資をする時などにいつも直面する、そのパソコンは費用か資産かという話を、会計との紐付けで判りやすく説明してあって、とにかく判りやすい良書だった。

このテーマをうまく一言にまとめたのが、タイトル「借金を返すと儲かるのか?」だ。このタイトルにすべてが現れている。面白かった。

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