「行きずりの街」

行きずりの街 (新潮文庫)
志水 辰夫
新潮社
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「行きずりの街」を読みました。20年前のこのミスNo.1という帯文句でリバイバルしたハードボイルド・ミステリ小説です。

地味に面白かったです。ストーリーは行方不明になった女生徒を探すというもので、ちょっと前半が地味すぎる展開だったのですが、後半からぐっと展開がよくなって楽しめました。ただ、私が探偵沢崎シリーズと新宿鮫シリーズのファンというのもあって、これらと比べるとどうしても地味なお話だなぁと最後まで思ってしまいました。

またこの小説は、20年前の広尾、麻布、六本木という都内の超一等地にある住宅街が舞台なんですが、端から見る限り、ここら辺の不思議な街っぷりはいまも昔もあんま変わらないのね、、、というのが印象的でした。

ところでこの本、僕が旅行の時にバックパックに入れておいて暇なときに読む旅行文庫で、何年もかけて読む予定だったのですが、今回の南アルプス北岳登山旅行で読み切ってしまいました。。。この旅行文庫は、厚すぎず、薄すぎず、複雑すぎず、つまらなすぎず、面白すぎない文庫、という微妙な条件を満たしてないといけないため、本の選択が難しい。次は何にしよう。

何かオススメがあったらプリーズ。ちなみに前回の旅行文庫は、エンロン破綻を描いた「青い蜃気楼」でした。
☆☆☆★★