メリルやリーマンでMDを勤めたという日本人著者による、日本の商業銀行とは違う外資系投資銀行について書かれた、外銀の金融プロフェッショナルの生態を紹介する良書。
MDクラスは年収数十億円というイントロのヒキや、各章の説明はとても判りやすく書かれていると思います。
特に、いまだに世界記録として君臨するRJRナビスコの案件は、詳細を知らなかったので読んでいて面白かったです。
それ以外のとこは浅く広く拡散気味で、いまいち迫力に欠ける気がした。
- 著者のこれまでの経歴にもう少し触れて欲しかった
- 投資銀行、ヘッジファンド、PEの違いが書かれていない
- しかも3つをごっちゃにしている風に読めてしまう
- パートナー制の説明がない
- 投資銀行にフォーカスした本のはずなのに最後がKKRのお話。
- 新刊らしくvodafoneの話を出してるのはいいが、つまんない
著者を初めとするIB系ブログの購読者は、全体的に「なんか読んだことある話ばっかだなー」と思う気がする。
ただ、この本の根底にある、投資銀行に勤めるバンカーのプロフェッショナリズム、すなわち死にもの狂いでクライアントに価値を提供しようとする姿勢はやっぱ凄いと思いました。。。