「チェルノブイリ」

ドラマ「チェルノブイリ」を見ました。面白かった。チェルノブイリ事故をベースにしたストーリーだけど、ちゃんとエンターテインメント作品として楽しめる作品で、ドラマとしても史実の理解としても楽しめました。

絵の方も、さすがHBOという感じで、急性放射線症候群になった患者の描写や、原発が爆発する絵の迫力も凄かった。

アメリカン・クライム・ストーリー」とか「ボクらを見る目」とか、現代史実をベースにしたエンターテインメント作品を作る力はほんと凄いなぁと感心してしまう。

エミー賞ミニシリーズ部門を総なめした作品で、全5話、5時間という微妙な長さのドラマだけど、無理に8話にしたり、2時間半の映画にしたりせず、こういうコンテンツに応じた作り方を躊躇しないところは凄い。

ただ、唯一気になったのが、劇中の会話が全部英語なところ。ソビエト連邦で起きたロシア人の物語なのに、全員英語で喋るのは、ちょっと不思議な感じだった。ロシアスパイのドラマ「ジ・アメリカンズ」が、ロシア語と英語を使って緊張感を演出していたのに比べると、ちょっと見てて、なんでこいつら英語ベラベラ喋ってんだ?英語の吹き替えか?って感じになってしまった。

あとは、ここで起きた惨劇を、日本の東京電力はほぼ同じ感じで繰り返してしまってるんだなぁと思った。しかも、日本は民主主義なのに、共産主義ソ連と同じような、事故の隠蔽、嘘の説明、国民に犠牲を強いる意味のない冷却、膨大かつ解決不能な事故の後始末、首謀者が裁判で無罪になるとこも、だいたいチェルノブイリと同じ感じ。