「さよなら!僕らのソニー」

さよなら!僕らのソニー (文春新書)
立石 泰則
文藝春秋
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ソニー凋落の経緯について書かれた本、「さよなら!僕らのソニー」を読んでみました。
可もなく不可もなくという感想です。
内容としては、「出井・ストリンガー体制」が原因で、利益の源泉である魅力的な商品と技術を失ってしまったというストーリーで、それ自体はその通りなんだろうと思いますが、本の内容としては割とポジショントークというか主観的なお話が多いと思いました。
特に出井さんの功罪が批判的に書かれていますが、彼がソニーの企業価値を大きく毀損した経営者だった、というストーリーはなんとなくわかりました。
本とは関係ないけど、出井さんが雑誌とかのインタビューで、ソニー経営時代の言い訳や責任転嫁的なこと言ってるのを見ると、この人は経営者に向かないんだろうなぁ、と思ってしまいます。
その上、ソニーから得た報酬で作ったなんとかファンドを運営して、更に、経営を語ってるのをみると、(悪い意味で)すごいなぁと感心します。まぁ出井さんを崇拝する人もいるみたいなのでたぶんずっとあんな感じなんでしょう、きっと。
ソニーが復活するには、出井・ストリンガーさんらを否定できる経営者が出てこないとなかなか難しいのかなと思いました。
☆☆☆★★