「国語 算数 理科 しごと」

「国語算数理科しごと」を読んだ。

判りやすくて、面白かった。子供にも判る会計の本ということで、大人にも非常に判りやすく、ためになります。

特に、小学校の勉強が将来のしごとにどう結び付くかと言う話を会計と絡めて説明している下りは面白かった。こういう「君たちはなぜ勉強するのか」というテーマの授業を毎年やってもいいぐらいだと思った。

全体的に理解しやすくすいすい読めるが、お父さんと小学生の娘との会話が若干不自然。小学5年生の女の子が「たいしゃくたいしょうひょー?」とか言うのは無理がある。

このレベルの会話を成立させるなら、せめて、簿記の勉強で悩んでる高校生の娘とかの設定にすべきだった。小学生が、資産と負債、資本なんて単語わかるわけないw

まぁこの本は小説ではないし、著者は会計のプロであり、物書きのプロではないからしょうがないかもしれない。ここは本作りのプロである編集者にもう少しきちんと仕事をして欲しかった。もっとちゃんと作れば、もっといい本になった気がする。惜しい。

あと、最後の「妻との会話」にある「サラリーマンは職業か?」みたいな話は余計かな。著者の言い訳みたく読めるが、何が言いたいのかよくわからない章だった。

関係ないけど、本書の中で「単純作業でつまらない仕事」として「プログラマー」が最下層に分類されていたけど、世間的にはこう思われてるのかと思うと情けないというかなんというかw。SIer()ですね、わかります><

【創造的・おもしろい仕事】
デザイナー
コンサルタント
起業家
【単純作業・つまらない仕事】
経理・会計
サラリーマン
プログラマ

その表では、上記のような分類なんだが、これは「誤解しているイメージ」を図示したものなのだが、にしても不思議な分類の仕方だなぁと思った。

全体としては、誰に向けて書いたのかちょっとピントがぼやけた本だなという印象でした。子供向けにしては難しすぎるし、大人向けにしては薄すぎるというか。

☆☆☆★★