「30代で知っておきたいお金の習慣」を読んでみました。
2010年代を生きる30代にとっての「お金」について、非常に判りやすく書いてある良著でした。もうとにかく判りやすい。それに尽きます。
あと網羅性。この手の本は、生命保険やマイホーム、貯金術や投資術みたいにばらばらなテーマでそれぞれ著作が書かれていることが多いのですが、それらをひとまとめにして「俯瞰」できるところが良かったです。
例えばお金を貯めるには、以下の3つを守ればいいと挙げています。
- 先に積み立てでお金を貯め、その残りで生活していること
- 保険と住宅ローンで、お金を無駄に減らしていないこと
- 男女とも、できるだけずっと仕事を続けること
シンプルです。あとはマイホーム系の話だと、
- 親世代とはマイホームの買い方は違う、値上がりを見込んで買い急ぐなんて愚の骨頂
- 30代でついの住み処を選ぶのは危険。住宅の寿命も考慮して、頭金ためて40代で買うのがベスト
というのは新しい考え方だった、みたいなことをtwitterに書いたら、「使い潰すために家を買うのもイイ!」ってreplyが来て、なるほどなーとか思いました。また、
- 私立中学へ行く層が多く住んでる地域はなんとなく受験ムードに流されやすいの避けた方がべたー!
って言える人はなかなかいない。教育環境原理主義は根強い。
- 積み立て預金の経験は、ローン返済のシュミレーションにもなるし頭金にもなって一石二鳥
- 物件価格の3割+200万ためて、2割頭金、1割諸経費、200万は生活防衛資金
- 60歳の時のローン残高を知ってる人は5%もいない
という話も具体的で判りやすかったです。保険についても、
- 変額年金保険(払い込み保険料の最低保証付き)、保険と名はつくが中身は投資信託。
- 払った保険料は値動きがあるはずなのに、元本保証されている。
- 一見オトクに見えるが仕組みは複雑。結局利息ゼロの可能性大。
- 手数料も毎年3%程度とかなり高い。
みたいな話は、まぁそうだろうなという話でした。それでもグロソブが爆売れする世の中ですから、こういうの買う人は多いんだろうと思います。
- 保険は、必要な時期に必要な保険を選んで加入する
という話もなるほどなぁという感じでした。
その他にも、タイトルにある「30代で知っておきたいお金の習慣」がおよそ網羅されていると思いました。エッセンスについては、不安な時代に知っておきたい たった3つの「お金」の習慣|30代で知っておきたい「お金」の習慣|ダイヤモンド・オンラインで読めます。
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