「情報処理安全確保支援士」試験の最短合格法

はじめに

本エントリは、情報処理技術者試験の「情報処理安全確保支援士」に最短合格するための勉強法について書いたエントリです。
私が2011春のSC試験に合格した時に実践した試験対策をまとめてみました。

結論から言えば「午前は過去問、午後はポケスタをやる」。これだけです。

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サマリー

冒頭にも少し述べたましたが、SC試験(登録セキスペ)に合格するためにやるべきことは以下の2つです。

  • 午前:過去問を解く
  • 午後:『ポケットスタディ 情報処理安全確保支援士』を習得する

なぜこの2つなのかについて、以下説明します。

初受験の方

初受験の方は、まずは前回の過去問をIPAからダウンロードして、午前・午後を全部解いてみましょう。

解いててチンプンカンプンでも、現状の把握とゴールの確認にはこれが最適です。公式解答例と講評をよーく読んで、出題者は何を求めているのか=出題の趣旨を考えましょう。ここがスタートラインです。

午前1の勉強法について

午前1については免除をゲットして、専門分野の勉強だけに絞るのがベストです。

もし、免除がゲットできないなら、午前1は過去問を解きまくって、問題と解答を暗記してしまいましょう。オススメは高度午前の過去問をテーマ別に網羅した『情報処理教科書 高度試験午前I・II』がオススメです。

午前2の勉強法について

午前2については、午前1免除レベルなら何もしなくても半分ぐらい取れるはずです。だから、去年の午前2を解いてみて50点(まぐれ当たり含む)取れたなら、あとは直近の過去問を暗記すれば、本番で合格点(60点)取れます。

50点取れないなら午前1で紹介した『情報処理教科書 高度試験午前I・II』をやりましょう。

50点取れた場合、暗記すべき直近の過去問というのは、具体的には、SCとNWの午前2の過去問2年分です。これを暗記する。そうしたら本番でも同じ問題がそのまま出ます。以下のサイトを使えば、問題集の購入すら不要です。

情報処理技術者試験の勉強をやり直し
http://www.k4.dion.ne.jp/~type_f/index.html

SC午前試験の重点分野はセキュリティとネットワークだから、SCとNWの午前2を過去問2年分150問、問題と解答を暗記するほど解く。内訳は

合計150問 = SC100問(春秋×2年) + NW50問(秋×2年)

これをやる。その他のDBとかPMとかの分野については、後述するポケットスタディ(SC)の中でざっと確認すれば問題ありません。

僕はこれで十分でしたが、午前2についても体系的にやりたかったら、午前1で紹介した『情報処理教科書 高度試験午前I・II』をやりましょう。もうちょっと量を抑えたいというなら『ポケットスタディ 高度試験共通 午前1・2対応』がオヌヌメ

ただ、午前対策は最低限にして、午後に時間を回すほうが優先です。

午後の勉強法について

SC試験は午後が全て、っていうかSC試験に限らず、高度試験はどれも午後が全て。

その午後試験を最小限の労力で突破する方法は「頻出解答パターンの習得」「過去問攻略を中心としたアウトプット」です。これを可能にしたのが『ポケットスタディ』です。

以下、詳しく説明します。

頻出解答パターンの習得について

SC試験は、午後の問題も基礎的な問題ばかりです。そもそもSC試験で求められる知識は浅く広くなので、もし全然知らないようなマニアックな知識が出たらそれは捨て問です。

逆に、簡単すぎて答えが思いつかないということが多く、経験豊富な業界人ほどマニアックな知識を駆使して大コケするということが多発します。

例えば、H23春の午後1問3(情報漏えい対策)の設問3で次のような問題が出ました。

(モバイルPCを持運ぶ際に情報漏えい事故が起こらないようにするために必要な)
持運びに関する注意点を15字以内で具体的に述べよ。

これの答は「移動中は肌身離さず持つ。」というバカみたいな答なのですが、2chの本スレではこの"肌身離さず派"と、「PCにログイン認証を設定する」とか「ハードディスクを暗号化する」などの"技術的対策派"とが激しく対立しました。

キーポイントはあくまで「注意点を」「具体的に」なので、"肌身離さず派"の勝利となりました。
(だったら「PCをパンツの中に入れておく」も正解じゃね?という意見も出たほど解答が割れたw)
というか、要するにこの程度なのです。こんな知識はシコシコ暗記するようなものではありません。

では、このような「知ってるけれど答えられない」という事態を回避するにはどうしたらいいかというと、「問題と解答の頻出パターンを習得する」のが効果的です。

そしてこの解答パターンを体系的に整理したのがポケスタになります。以下の前書き文にそれが現れています。

アンチパターンを得る労苦は全て筆者が引き受け,「私が最後の"人柱" ,読者様には王道を」の信念で本書は制作されました。

ただ、上記理念は素晴らしいのですが、amazonのレビューにも書かれてるように、この本は非常に内容が濃いため、いきなり初学者が読んでもチンプンカンプンです。逆に午前突破できるレベルの基礎知識がある人にとっては目からウロコです。

特に、この頻出解答パターンを整理した「速効サプリ」は、問題文の読解に時間がかかるSC試験では、てき面に効果を発揮します。

ポケットスタディ(SC)の使い方

ポケットスタディ(SC)のもう少し詳しい使い方を説明します。

この本の第1部の「テクノロジ系」と第2部「マネジメント系」で合格に必要な知識を網羅的に習得します。知識確認用の過去問も付いてるので解く。判らない用語が出てきたら携帯かPCでぐぐる。それぐらいの攻めの使い方が必要な本ですが、その価値はあります。

第3部の「午後試験対策」がこの本の白眉。この中の「速効サプリ」を読み込み、その後の問題演習を淡々とこなし、基礎知識+速効サプリで午後の解き方を身に付けます。

説明するとこれだけですが、さっきの解答例にあった「移動中は肌身離さず持つ」なんてわざわざ暗記するような知識じゃないし、習得すべきはあくまで解答パターンなのです。

この本に沿って解答パターンの習得を中心に勉強すれば、2〜3週間程度で午後の問題も合格点(60点)を取れるようになります。できれば何回か回して知識を定着させましょう。

問題が解き足りない・・・っ!!という方

もっと過去問を解きたいという方は、解説付き過去問集を買って直近2,3回分解きましょう。(後述しますが、SCでは手頃なテーマ別過去問集がないので、年度別過去問集で我慢します。。。)

まとめ

■午前: ・午前1はできれば免除ゲット。免除がなければ高度午前の過去問解きまくる。
・午前2は去年の問題が50点取れればOK
・午前2対策としてSCとNW過去問2年分を暗記する
■午後: ・ポケットスタディ(SC)の第1部〜第2部で合格に必要な知識を網羅する
・第3部の「速効サプリ」で午後の頻出解答パターンを習得
・第3部の「午後問題」でアウトプットの練習

いきなりセキュリティから受けたい人は

なお、基本や応用をすっとばして、どうしても情報セキュリティから受けたいと言うなら、「図解入門 よくわかる最新情報セキュリティの基本と仕組み」でセキュリティの基礎知識を、「自分のペースでゆったり学ぶ TCP/IP」でネットワークの基礎知識をお勉強するのがオススメ。

(おまけ)SC試験の(ほぼ)全参考書レビュー

SC試験を受ける前に参考書選びをしたのですが、これがえらい時間がかかった。合格に必要なのは「テーマ別に整理された過去問集」で、予想問題や創作問題をやる必要はないし、教科書的な重厚長大テキストは読んでも眠くなるだけです。

他の高度試験区分だと、翔泳社の情報処理教科書シリーズがこれにマッチするのですが、SCのはイマイチだったため、色々な参考書を検討しました。以下は、その検討時のメモ。
※あくまで参考程度に。自分の勉強にマッチするかどうかはよく検討して、効率的に勉強しましょう。

⇒【○】過去問が少なめだが戦略的に問題数を絞っているため問題ない。ただいきなり初学者が読んでもチンプンカンプンです。逆に基礎知識がある人にとっては目からウロコ。またこの本が掲げているIPAの公式解答例至上主義は試験の合格には欠かせない要素。

⇒【△】過去問ベースの細分化問題集で、スジは悪くないんだが、量が多すぎる。試験対策本としてはオーバースペック。帯にある「真の実力」は試験勉強とは別に身に付けたほうがいい。(「真の実力」の定義もイミフだが)







⇒【△】年度別過去問集はテーマ別じゃないため出題傾向に沿った勉強がしづらい。ただ、SCは手頃なテーマ別過去問集がないため、過去問を解くならこれで我慢するしかない。

⇒【×】教科書的な説明が多すぎて、過去問が少なすぎる。「過去問を中心とした模擬試験を収録」って意味不明。

⇒【×】教科書的な説明が多すぎる。こんなのゼロから読んでたらいつまで経っても終わらない。

⇒【×】PMの試験対策本でお馴染みの三好先生の本。教科書部分は量が半端だし、問題も少なすぎる。

⇒【×】試験対策というよりかは、セキュリティ分野の教科書。説明は詳細だが、試験対策本としてはオーバースペック。

⇒【×】情報処理試験においては、過去問以外は解く必要がない。



⇒【×】こんなマンガ教科書読むなら過去問解くべき。っていうかこのレベルからスタートするならSCなんて受けずに先に基本や応用を受けた方がいい。

⇒【×】午前のしかも予想問題を610問も解くなんて正気の沙汰とは思えない。

⇒【×】これもマンガ教科書。このレベルからスタートするならSCなんて受けずに先に基本や応用を受けた方がいい。

⇒【×】中途半端なマンガ教科書。

⇒【×】テキスト部分が冗長で、過去問は22年の単年度分収録のため、中途半端で使い道がない。