「マラソンの真髄」

日本の男子マラソンは、弱い

この一言から始まる、著者によるマラソンの練習指南書、「マラソンの真髄」を読んでみました。

マラソン・長距離走のトップアスリートの練習の仕方について、当時の細かいノウハウと、自分なりの仮説と検証を繰り返す気持ちで練習とレースに臨めという、著者のマラソンに対する"プリンシプル"を開示したもの。

面白かった。内容濃い。超ストイック。でも読みやすい。3時間もあればざっと読める。もちろん、素人ランナーの私には縁のない世界の話だけど、考え方の筋道という意味では参考になる話だったと思う。この考え方を"腹に落とす"には時間がかかりそう。っていうか実践なんてできるわけない。

個人的に"ティンときた"言葉。

  • マラソン練習は35キロが中間点だと思えるようにすること
  • フォームは歩いて固める
  • 体幹を鍛えないといいフォームで走れない。人は、足や腕で走っているのではない。体幹で走っている
  • マラソン練習の準備期間では、いかに20キロを速く走っておくか、が鍵になる
  • マラソンの勝負は35キロ以降。そこまでにピークがこないように、朝の散歩で最終調整をする
  • スタート直前は、35キロ以降のことを考えて体力を温存する
  • 本領発揮のフォームは、35キロを過ぎてからでいい

巻末の練習メニューもすごい。。。こんな細かく記録つけるものなのかと。あと全体的に写真が多くて面白かった。この本を読むなら事前に瀬古利彦 - Wikipediaを一読しておくのがお勧め。
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