「ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか」

梅田望夫さんの新著「ウェブ時代をゆく ─いかに働き、いかに学ぶか」。ベストセラーとなった前著「ウェブ進化論」の続編。

前著が「ウェブ初心者向け」過ぎて僕的にイマイチだったため、続編を読む気はなかったのですが、友人の書評とcnetの著者インタビューが良かったので手に取ってみました。

感想を一言で言うと、ウェブ時代に生きてる実感がある人にとっては、非常に"参考になる"ことが沢山書かれてる。こういう生き方や考え方があるんだということを吸収できた良著でした。

以下、長文ですが、感想メモをまとめずに箇条書きにしてみる。

  • キャリアに関する話については、件の友人に教えてもらったキャリアに関する「計画された偶然性(Planned Happenstance)」理論にかなり近似してる、というかそのもの。
  • やりたいことについて「良くないのは、見つける努力をしないでフワフワ生きていること。それが一番困る」と書かれてる部分は、あちゃー。って感じ。確かに努力もしないでフワフワしてたら幸運の女神が振り向いてくれても気付かない可能性大だよね。。。目の前の可能性を最大化する努力をしろ、と。ハイ。
  • 「やめることを先に決める」のは難しい。大したことやってないし、やってることはどれも大事でやめられないから。
  • 相手に合わせて判りやすく説明する能力は大事。だよね。
  • メジャーだけどつまんないmixi、面白いけどなんか地味なはてな、というのが日本のネットサービスの限界だと思ってた。yahooやGoogleにはなれない。しかしながら、その間隙を付いて出てきたニコニコ動画が去年ネットを席巻したことで、あー日本でもこういう話がありうるのか、ニコニコは表も裏も面白くてしょうがなかったし、日本にもこういうエンジニアが尊敬を得られる場があるんだな、って。
  • 関係ないけど、僕が香港で撮ってYoutubeに載せたどうでもいい動画はなぜか1,200view以上見られている。あんな動画誰が見てるんだ、不思議でしょうがない。
  • 書いてあることにはいちいち共感できるのだが、この本で推奨されているキャリアの選択については参考程度、だろうか。私を含めた日本人の大部分を構成する"その他大勢"の生き方としては、著者ら(渡辺千賀さんとか)の言うシリコンバレー的生き方は極端すぎてかなりキビシーかな、とも感じた。
  • ただキャリア選択の指標のひとつにはなる。こういう生き方もあるんだな、って参考にできる安心感はある。
  • あと、この本、カッコつきの文章が矢鱈と出てきてウザイ(こんなん)。これは著者がどうこうというより、単に編集の人がイケてないだけだと思うが。