外資系の企業において、どのように解雇が行われるか、そこにはどんな哲学があるのかを、とても詳しく紹介しています。
まず、HR(人事)を専門とする著者のキャリアが面白い。30歳を機に外銀に転職して、ほとんど未経験(?)の人事畑に進み、そこからキャリアを積んでいったというのは、興味深いです。
そして、この本のメイン、どのように解雇が行われるのかの具体例は、凄く面白いです。解雇を通告されたら「すぐ帰って、明日から来なくていい」と言われるというウワサは、本当だったのか。。。
こないだ、そう言われてしまった側=解雇されちゃった秘書さんが書いたというブログを読んで衝撃を受けていたというのも、興味深く読めた理由のひとつです。
そして、それで終わらないところがこの本の凄いところです。
最後に、雇用という視点から、働き方、仕事に対する意識、社会の仕組みというところまで話をロジカルに展開し、仕事とは何か、どう生きるかというところまで話が拡がります。
そう。やっぱここまで考える必要があるんだな。というのが率直な感想です。ただ、全部織り込み済みな状態で、リスクなし。なんて状態というのもまたあり得ないわけで、そこのバランスが必要じゃないかとも思った。