「逆転戦略 ウィルコム-「弱み」を「強み」に変える意志の経営」

ピッチことPHSで攻勢をはかる新会社ウィルコムの、「弱み」を「強み」に変える意志の経営。について書かれた本のはずなんだが、ほとんどが携帯業界の歴史話に終始してしまい、肝心のウィルコムの経営ストーリーが全然語られない。

たぶんテレコム業界話に詳しいひとであれば、知ってる話のオンパレード。考えてみれば、ウィルコムという会社ががいちばん面白いのはまさにいまなので、この本読んでもいちばん面白いところが語られているはずはないんだが。。。

ただ、唯一、世界最大のPE(プライベートエクイティ)ファンド、「カーライル」に関する話は面白かった。

どうせだったら、docomoとかauとかの携帯業界話なんて全然つまんない(っていうか、この本を読もうという人はたぶん全部知ってる話だと思う)ので、日本テレコムLBO話とか、新生銀行のPE話とかと比較して、このウィルコム案件の特徴を語った方が、経営話としては面白かったと思う。

データがある程度揃っているので、携帯業界の卒論書こうとかいう学生とかならお薦め。